プラットフォーム技術

INTENDD®

INTENDD® は、汎用されているMD計算に基づいたドッキング法とは異なるコンセプトに基づくインシリコ・テクノロジーです。タンパク質間相互作用(PPI)を標的とした創薬研究で、これまでにない高い性能を発揮します。

10,000,000 ···-> 200

INTENDD® では、ウェット・スクリーニング用の候補化合物を厳選することが可能です。

当社独自のインシリコ創薬技術であるINTENDD® により、一千万規模の化合物ライブラリから200個程度のヒット候補化合物に絞り込むことが可能です。 INTENDD® は以下の2つのプロセスから成り立っています。

  • 1) 低分子が結合するポケットの同定 (1ヵ月)

  • 2) SBSG (Structure-Based Scaffold Generation) 法による、結合メカニズムに基づく分子設計 (3ヵ月)

低分子医薬品探索研究の成功確度を最大化

独自の技術基盤により、複数のユニークな構造を持った化合物を結合メカニズムに基づいて同定します。

INTENDD® は、化合物の分子設計をターゲット部位との原子レベルでの結合メカニズムに基づいて行います。従って、ドッキング法の結果とは異なるユニークな構造を持つ化合物を同定することが可能であり、ヒット化合物のダイバーシティーを大幅に向上させることができます。INTENDD® が取得する化合物は結合エネルギーに占めるエントロピーの割合が高い傾向にあり、結果として、このことが同定した化合物に、構造面でのユニークさと高い活性をもたらしている可能性があります。

ユニークな骨格を持つ多様な化合物の創出

IINTENDD® は、独自の技術基盤により、高いエントロピー活性を持つ化合物を抽出します。

INTENDD® の独自性はターゲットとなる部位(ポケット)の原子レベルでの構造情報に焦点を絞って化合物を抽出してくる点にあります。 従って、INTENDD® の分子設計は、ターゲット部位との結合メカニズムに基づいた異なるユニークな構造(母格)を有する複数の化合物を同定することが可能です。INTENDD® は結合エネルギーに占めるエントロピーの割合が高い化合物を選択的に抽出してくる傾向があり、このことがユニークな化合物群による独自のヒット・プールを形成することに役立っていると考えられています。

ナノモル・レベルでの正確な活性予測

INTENDD® は、結合エネルギー全体の3分の1程度をエントロピーが占めることを考慮した活性予測を行います。

従って、INTENDD® により、エントロピーの高い化合物を正確に選定することができます。これにより、INTENDD® が提案する約200種の中に質の高いヒット候補を濃縮することができます。さらに、 INTENDD® が提供する化合物の中には、ナノモル・オーダーの高い活性を示すものも頻繁に見つかります。また、INTENDD® は通常1回のスクリーニングで10-20個のヒット化合物を提供します。

~20% のヒット率

現在のINTENDD®では、1st スクリーニングで約20%、そして 類縁化合物を抽出した後の2nd スクリーニングで約 50%の確率でヒット化合物を取得することが可能です。

正確な立体構造情報、つまり、ある程度の高い解像度をもつ蛋白質同士の共結晶もしくは標的とする蛋白質の単結晶のX線立体構造と、それに基づく確かな分子設計の方針があれば、高い確度で質の高い(ドラッグライクネスの高い)ヒット化合物を取得することが可能です。最新の創薬プログラムにおいても、我々は上記数値をほぼ達成しています。

共同研究機会の拡大

異なる技術は互いの弱点を補い合うことで、より強力な成果を生み出すことができます。

INTENDD® は様々な場面に応用可能な柔軟性を有する技術であり、他のインシリコ創薬技術、あるいはそれ以外の種々の創薬技術との共同研究において相乗効果を発揮します。同じターゲットに対して異なる手法を組み合わせることで、新たな戦略を創出し、成功を確かなものにします。例えば、ドッキング法などのエネルギー計算に重点を置いた別のフィルターに、INTENDD® が提供する分子レベルでの結合メカニズムに基づくフィルターを組み合わせることにより、より良い結果を導き出すことが出来る可能性もあります。

Presentation materials: Recent Progress of Interprotein's Research Activities